未来にかけるみっつの橋

三橋まさお オフィシャルサイト

【県政のひろば 番外編5】未完の生物多様性

2015/01/09 ガバナンス, ブログ, 環境・農政, 県政の広場

数年前、政大の特別セミナーでは環境をテーマに取り上げ、

生物多様性について取組みました。

 生物多様性とは、「食物連鎖のイメージ」や「多様な生物と環境が循環を作り出しているシステム」と、この聞き慣れない言葉を説明してくれてます。

かながわ政治大学では、何年も前から、「生物多様性」について講義をもってます。政策としても平成19年11月27日に「第三次生物多様性国家戦略」が閣議決定されてます。平成13年には国連の呼びかけで、エコシステムとして、生態系が社会・経済にもたらす恩恵を、総合評価しています。ご存知の通り、昨今の異常気象をはじめ、我々の行動が、自らの生命の危機や経済活動にまで多大な影響を及ぼすまで、生態系を破壊してます

各班の積み上げにあるように、乱開発、乱獲、人口廃棄物等、人間が自覚的にバランスをとらなければ、自らも立ち行かない事態にあります。また、この生物多様性をとりまくエコシステムは、壮大で長期に及び、計測や把握が難解でした。未だ正解というものはありません。各班においては、環境価値の評価についても検討してもらい、特別セミナーとして、教育についてもフロアと議論がなされました。

発表にあったように、昭和42年には公害対策基本法が制定されています。平成15年にはいわゆる環境教育推進法も制定されています。このように長期に及ぶ積み上げで、何十年か後に成果がでる環境政策の先人達の努力を見習わなければなりません。

神奈川県では、鈴木恒夫先生(元衆議院議員)をはじめ、国政、県政、市町村政を問わず、功績を積んでこられました。その結果、自然と文化の豊かな美しい県土を維持しています。

 

タイトルに使わせていただいた「未完の生物多様性」は、西尾勝著「未完の分権改革」に触発されています。地方分権改革は、国政でなければ権限はおりてきませんが、改革するのは地域で、長らく改革が低迷していました。環境問題も、長期にわたるこの未完の課題に皆で取り組みつづけなければいけません。政治の役割はなおいっそう、たゆまず挑み、場にとらわれず、闘いつづけなければいけません。

 

特別セミナー参加者によって、つみあげられたもの、かながわ政治大学における一連の環境に関する講義、教授の方々、事務局、当時に事務局長だった豊彦先生に、感謝をのべさせていただきます。ありがとうございます。

 

以上は、政大の特別セミナーの報告書に載せたものを多少修正してます。この時、自分は実行委員会の副委員長をやってたので、少々総括的ですみませんです。

 

また、私は県議会の一般質問でも、環境について、県民協働による森林づくりの推進を質問もしました。

 

一昨年の5月に、豊かな国土の基盤である森林・緑に対する国民的理解を深めるため、第61回全国植樹祭が神奈川県、秦野市、南足柄市の2会場で開催されました。本県では初めてということですが、昭和25年に第1回植樹祭が山梨県で開催されましたが、この前年に箱根町で植樹行事が行われており、これがその後の全国植樹祭のモデルになったとも言われているそうです。ともあれ、本県初の全国植樹祭は、全国から5千5百人もの方々が集まり、また、天皇皇后両陛下のご臨席も賜って、盛大のうちに無事終了いたしました。また、県内23のサテライト会場を設けて県全体をステージとし、それぞれ植樹等の行事が催され、こちらを含めると延べ8万6千人が参加し、合計3万2千本の植樹が行われるなど、神奈川らしいすばらしい植樹祭であったと思います。

 

さて、ここで改めて言うまでもありませんが、森林は、雨水を蓄えてゆっくりと河川に流しつつ水質を浄化する水源かん養機能、表土の流出を抑え、山崩れや土石流の発生などを抑止する土砂災害の防止機能、多種多様な生き物の住みかとなる生物多様性の保全機能などの働きを持っております。さらに、近年では、地球温暖化が人類の大きな問題としてクローズアップされておりますが、森林は温暖化の原因となる二酸化炭素を吸収する働きがあり、この点についても大きな貢献をしているところです。

 

特に我が国では温暖化対策の国際的な取り決めである京都議定書において、温暖化ガスの排出を1990年ベースから6%削減すると国際公約いたしましたが、このうちの3.8パーセントは森林吸収でまかなうこととなっており、森林は大きな役割を担うことになりました。

 

また、木材を生産する場であるということも森林の重要な機能です。我が国は古来より生活物資の多くを森林に頼って参りました。例えば、住居は木造であります。昔は、煮炊きや風呂の燃料も山からとってきた薪・炭でありました。また、田畑の肥料も山からとってきた柴や草を使っていたそうです。さすがに燃料や肥料といった使い方は今ではしませんが、住まいは相変わらず木造が人気のようです。また、鉄筋造りなどの大型建築でも床や壁などの内装に木材を使うと、温もりやうるおいが生まれ、人に優しい資材と言われております。また、木材は鉄やコンクリートなど他の資材と比べると、製造過程で消費する化石エネルギーの量が格段に少ない、すなわち、二酸化炭素の排出量が少ないということであります。また、住宅等に使用すると固定された二酸化炭素が長期間蓄えられることから、木造住宅を「都市の森林」と呼ぶこともあると聞いております。さらに自然の中で成長し再生産可能な資材ということで、循環型社会の構築にも貢献するということで、木材はこれからの地球環境の保全にも大きな役割を期待されております。

 

このように森林は、数え切れないほどの働きを有しているわけであります。

 

特に本県では、県民の水瓶である相模湖、津久井湖、丹沢湖、宮ヶ瀬湖の4つのダム湖が全て県内にある全国でも珍しい県です。いち早く水源開発を進めて将来に備えた先人たちのご尽力に感謝しつつ、一方で、この水瓶の水源地である県内や県外上流域の森林を保全し、水源かん養をはじめとした公益的機能を維持していくことは、非常に重要であります。

 

また、私は横浜の南区に住んでおりますが、この横浜を始めとした県東部も一昔前までは、丘陵地帯でもあったことからかなり緑が残っていたと聞いております。しかし、年々開発によって失われ、今残されている森林は本当に貴重な、都市の中のオアシス、住民の憩いの場となっており、また、最近、首都圏でも大地震が近いと話をよく耳にしますが、防災拠点としても重要な役割を担っており、都市部の森林の保全も大変重要であると考える次第です。

 

県では、こうした貴重な森林を守るため、多様な取組を進めてきております。例えば、水源地域の森林については、県民の多大なご理解とご協力をいただいて水源環境保全税をいただき、これを財源として、全国でも例を見ない規模で水源環境保全・再生施策が計画され、森林の保全・再生に取り組んでいると承知してます。

 

また、丹沢大山山地では、ツキノワグマやクマタカなど大型鳥獣を始め多くの貴重な動植物が生息し、首都圏でも貴重な自然環境が残っておりますが、この貴重な自然を守るため、自然再生の取組も進められております。

 

さらに都市部の森林・緑地にあっては、かながわトラストみどり基金を創設し、買い取りや借り上げなどにより、その維持保全を図っています。

 

こうした本県の森林を守る取組は、一方で、数多くの県民のボランティア活動、企業・団体等の協力により支えられております。夏の暑い盛りの下草刈りや、雪の残る寒い冬の間伐、丹沢の頂上近くまで苗木を背負いあげて行う植樹作業など、森林づくりのボランティア作業は本当に大変です。しかし、本県ではこうした厳しいボランティア活動に多くの県民が参加していると聞いており、頭の下がる思いでございます。

 

全国植樹祭では、こうした県民との協働による本県の森林づくりを、県内外にアピールし、さらに前進させることが大きな目的であったと承知しておりますが、本当に多くの県民が植樹に参加し、森林への理解を深め、森林づくりへの思いを新たにしたと思います。

 

この気運を後退させることなく、より発展させていくことが重要であると考えますが、今後の県民との協働による森林づくりをどのように進めていこうとしているのか、聞き、森林を守るために何かできることを手伝いたいという方は大勢いて、こうした県民の力を結集して、みんなの手で本県の森林を守っていけるよう取組んでもらいたい旨を要望しました。

 

3.11以後、原発問題によって京都議定書を根本から考え直さなければならなくなり、エネルギーと環境は、とても大事な問題です。今後もしっかり取組んでいきたいと思います。

 

 

 


Tags: